小学校受験のメリット・デメリット
近年、志願者が増えつつある小学校受験ですが、ここ1~2年でますます志願者が増えている傾向にあります。
一方で、小学校受験に対して
「小さいうちから受験をさせるなんてかわいそう」
「公立からでも良い大学に行けるのに私立に行く必要はあるの?」
というような考えを持っている方も少なくないと思います。
では、なぜ小学校受験の志願者は増えているのでしょうか。
「小学校受験」のメリットとデメリットを考えてみましょう。
メリット① 「教育環境が充実している」
まず、私立小学校は、各学校独自の確固たる教育理念に基づいた教育を、小・中・高校(・大学)まで一貫して受けられます。また、英語教育・ICT教育・体験学習など、各学校が特色ある教育に力を入れており、公立小学校では受けられない豊かな教育を受けることもできます。
そして、私立小学校は、施設や設備が大変充実しています。校舎・運動場・体育館などの施設はもちろん、コロナ禍でも、多くの私立小学校や中学校が速やかにオンライン授業を実施することが可能でした。この点が、最近の志願者急増の背景にあるようです。
さらに、その学校の教育方針に合った子どもが集まりますので、共に学ぶクラスメイトにも恵まれます。保護者についても、教育意識が高く、経済レベルも同じくらいの家庭が多いです。学校の教育理念に賛同して受験をしているので、学校との連帯感もあります。
このように、人生の基礎をつくる大切な時期を、学習・人格形成に良い環境で過ごすことができ、その後の人生に非常に良い影響をもたらします。
メリット②「主体的に学ぶ子に」
小学校受験の準備をする3歳~6歳の頃は、脳の知的吸収率が最も高い時期です。学習効果が非常に高いこの時期に、学びの基礎作りをすることは大変重要です。小学校受験を経験した子どもは学ぶ習慣がついているので、小学校入学後も意欲的に学び続けます。主体的に学びに向かう姿勢は、人生の大きな財産になります。
メリット③「家族の絆を深める」
小学校受験に向き合うことは、「子どもをどのように育てたいか」を家族で真剣に考えることでもあります。小学校受験は子ども一人で完結するものではなく、親子で協力して行います。
子どもは、小学校受験を通して、「自分は達成できる」という自己肯定感や、「親は自分を応援してくれる」という親への絶対的な信頼感を得ることができます。
小学校受験は、お子様が大きく成長し、家族で一つの目標に向かうことで「家族の絆」をより深める機会でもあります。
デメリット
小学校受験はもちろん良い面だけではありません。
学費などの経済的な負担が大きく、受験対策には多くの労力や時間が必要です。
しかし、それを「将来への投資」や「家族絆を深める時間」と考えることもできます。
また、多くのお子様は、電車やバスなどを利用して学校に通うことになります。
通学時間もかかりますし、安全面も心配ですが、段階を踏んで通学をサポートしていけば、しっかり通学ができるようになるでしょう。慣れてきたら、通学時間は読書の時間などに充てるのもよいかもしれません。
以上、小学校受験のメリット・デメリットを考えてみました。
小学校受験をするということは、「偏差値の高い大学に行けばOK」と結果だけを考えるのではなく、人生にとって大切な12年間をどのような環境で過ごすか、という過程を重視しているのだと言えます。
お子様の将来を考えるにあたり、私立小学校を受験することも選択肢の一つです。
ご家庭でも今一度、「子どもをどのように育てたいか」を話し合う機会をもってはいかがでしょうか。